最近のお買い物

 

 

 Whole Foodsにて購入しました。乾燥肌の自分にはあっていると感じますが、ローズの香りが若干きついところがあります。なお、日本で言うところの化粧水は"toner"になり、"lotion"だと基本的にクリーム状のものになります。 

  

 

 これもWhole Foodsにて。入浴中に手にはめて石鹸を泡立てられるという手袋です。ゴシゴシと力を込めて体を洗えるのが気持ちよいです。

  

 

 ”Pusheen the Cat”というゆるキャラのマグカップです。自宅用にAmazonで購入しました。手足の短さが個人的にツボです。

   

 

 昔から胃が弱く、胃炎に罹ったこともあるのでちょっと気を遣っています。Amazonで購入できましたが、日本で買うよりも割高のようです。

 

Paul J. Silvia (2007) How to Write a Lot: A Practical Guide to Productive Academic Writing

 

How to Write a Lot: A Practical Guide to Productive Academic Writing (LifeTools: Books for the General Public)

How to Write a Lot: A Practical Guide to Productive Academic Writing (LifeTools: Books for the General Public)

 

 

 論文執筆の生産性向上に関する本です。ちなみに著者のあとがきによると、「いかにしてふだんの仕事の週に不安と罪の意識を感じずにより生産的に執筆するか」(How to Write More Productively During the Normal Work Week With Less Anxiety and Guilt)というタイトルが正確であるけれども、それでは売れないから違うタイトルにしているとのことです。

 本書でも引用されているRobert Boiceの研究を読んだことがあったので、同様のアドバイスがいくつも挙げられていました。たとえば、生産性を上げるためには、締切前に一気に書き上げるやり方(binge writing)ではうまくいかず、毎日執筆する習慣が必要であることなどです。ただ、毎日執筆する習慣が大事とは言っても、それを身につけるのはやはり難しいので、本書はその面での有益な内容が含まれていました。

 具体的には、著者は一日の中で執筆に当てる時間を決めるべきと言っています。よく執筆が停滞している理由として、「執筆のための時間がない」というものがありますが、著者はこういった言い訳も次々に切って捨てます。「授業をする時間がないと言う大学教員はいない。なぜなら授業の時間はカリキュラムに組み込まれているからだ。論文執筆も毎日のスケジュールに組み込めばよい」というのです。著者自身は平日の午前中を執筆に当てており、メールの返信などそれ以外の仕事はしないとのことです(そういえば、私の学部時代の指導教官も、30代の頃は午前中にどんな仕事を頼まれても断っていたと仰っていましたねえ)。

 またもう一つ重要だと思ったのは、毎日の目標を立て、かつその進捗をモニタリングすべきということです。たとえば、「今日は200語書く」、「昨日書いた初稿を読み直し、修正する」などの例を挙げています。モニタリングの方法として、著者はスプレッドシートに達成状況を記録し、かつ今日は何語書いたかまで記録しているというのには驚かされました。

 自分もこの1ヶ月、本書のアドバイスに従って、平日の午前中はなるべく執筆に当て、毎日の目標と達成状況をExcelファイルに記録してみました。毎日決まって執筆時間を作れたわけではなく、習慣になったとは言い難いのですが、だいたい1本論文が書けました。進捗をモニタリングするということは今までやったことがありませんでしたが、適切な目標設定ができていたかを反省的に学べるのはよいことだと思いました。また、「今日やるべきことは終わったから、もう帰ってもよいか」と仕事の区切りがつけやすくなり、健康上・精神衛生上もよい面があるかもしれません(「タイム・バインド」の問題の緩和?)。

チャールズ・デュヒッグ『習慣の力 The Power of Habit』

 

習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫)

習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫)

 

 

 タイトルだけ読むと安易な自己啓発本っぽく見えますが、脳科学・心理学の新しい知見が含まれていることにくわえ、様々な興味深い事例が紹介されており、よい本でした。詰まるところ、人間の行動は少なからず意思ではなく習慣から来ており(本書によれば4割)、よい習慣を確立することが大事ということです。

 「キーストーン・ハビット」という概念を新しく知りました。これは、ある習慣を確立することで、それが他の習慣にも波及してよい結果をもたらすというものです。たしかに自分を振り返ってみても、運動をちゃんとしていると、食生活や生活リズムも整えようという傾向が強まるという経験がありましす。

 「習慣」と聞くと、つい個人のことのみを考えてしまいがちですが、本書では個人の習慣→組織の習慣→社会の習慣と後半の章になるにつれて展開されており、成功している企業が従業員のどのようによい習慣を見につけさせたかや、なぜ特定の社会運動は成功することができたかということなどが書かれています。ちなみに社会運動の事例として、1955年にモンゴメリーで起きたバスのボイコットが採り上げられていますが、この成功理由として運動の中心となったローザ・パークスの持つ社会的ネットワークに注目されており、マーク・グラノヴェッターの弱い紐帯の理論を引用してくるのは予想がつきませんでした。というか、社会的ネットワークを「習慣」という視点から捉えるという発想が自分の中にありませんでした(継続的な相互作用・取引関係といった言い方はしますが)。

 事例として興味深かったのは、アメリカの小売りチェーンであるターゲットが顧客の情報を分析して成長したというものです。過去の購買履歴から最適なクーポンを送付するという、いわゆるビッグデータ分析に関わるものですが、単に顧客の「習慣」を見極めるにとどまらず、妊娠している人々をいかに判別して不快に思われないようにクーポンを送付するか、そもそもそのようなマーケティング行為が道徳的によいかどうかといった内容でした。

 また最終章では夢遊病やギャンブル依存という、習慣と病気の境界的な事例が扱われ、夢遊病者が起こす犯罪はしばしば責任能力がないとみなされて無罪となるにもかかわらず、ギャンブル依存者の行動には意志があって責任が伴うと人々が感じるのはなぜなのか、という倫理の問題が提起されています。

  

Paul Gray et al. (2012) What They Didn't Teach You in Graduate School: 299 Helpful Hints for Success in Your Academic Career

 

What They Didn't Teach You in Graduate School: 299 Helpful Hints for Success in Your Academic Career

What They Didn't Teach You in Graduate School: 299 Helpful Hints for Success in Your Academic Career

 

  

 大学院生・ポスドク向けに、研究生活における実践的なヒントを299に分けて解説している本です。研究の進め方、仕事の探し方、テニュアの獲得の仕方にとどまらず、税金対策や健康の維持など、研究生活を取り巻く環境に対する知恵も豊富に取り扱われていました。

 基本的にはアメリカの大学が念頭に置かれていますが、普遍的に通用すると言えそうな内容の方が多かったでしょうか。アメリカの大学教授の方が組織に捕らわれず自由に振る舞っているイメージを勝手に思っていましたが、本書では、「学内政治にはできるだけ関わるな」、「内部告発にはリスクが伴うことを自覚するべき」といったアドバイスがされていました。

バランスボール

 

Gaiamキッズヨガマット

Gaiamキッズヨガマット

 

 

 しばらく運動不足を感じていたものの、外に走りに行くのは寒い日が続いていたので、部屋の中で使えるものを検討した結果、これに決めました。以前に購入した腹筋ローラーも悪くなかったのですが、1回1回の負荷がわりと大きいので、モチベーションの維持が難しい時期がありました。バランスボールはそれにくらべると、だらだらと使うことができ、かつ用途も多様なので今のところ気に入っています。ヨガマットの上に置いて使っています。

 

 そして最近は気候もよくなったのきたので、今日は久々に30分ほど外に走りに行きました。息が上がるより、足の裏が痛くなるのが先でした。今履いているスニーカーはかなり長く使っているので、靴裏がすり減っていることも一因でしょうか。

金曜の事件に対するハーバード大の学長声明

 

 先週の金曜日に、ハーバード大学の黒人学生がキャンパス近くで逮捕されたという事件がありました。学生は路上で裸になっていて、幻覚作用のあるドラッグを使用していたようです。警官に対して反抗的な態度をとったために、警官が学生の腹部を殴っている様子が映像に記録されています。黒人に対する警察官の強行的な手段の行使がしばしば問題となっているアメリカにおいて、本件も物議を醸しているようです。

 この事件に対して、ハーバード大学の学長が声明を出していました。

 

The events of Friday night are profoundly disturbing. A Harvard student was in obvious distress, and we need to understand how that came to be and whether we could have interceded earlier and more effectively. We have been witness to the use of force against a member of our community, which, regardless of circumstances, is upsetting and compels the search for a deeper understanding. The arrest occurred against the backdrop of increasingly urgent questions about race and policing in the United States, and about racial differentials in health care, raising for members of our community appropriate anxieties—about their own safety and place in our society, about that of their friends and colleagues, and about the world outside our gates.

 

 上記の箇所を読んでいて、正直に言って度肝を抜かれました。人種問題という日本とは簡単に比較できない背景が関わっています。しかし、こうした事件が日本の大学で起きたとしたら、「本学の名誉を傷つけるような事件を学生が起こしたことは極めて遺憾である。厳正な処分を検討する」といった声明が通常出されて終わりなのではないでしょうか。

 人種問題を始めとした様々な社会的分断が懸念されているアメリカではありますが、他方で一流大学のコミュニティとしての強さというものを感じさせられました。

Age distribution of new entrants into tertiary-type A programmes (OECD Education at a Glance 2011)

 

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   Typical students in higher education vary substantially by society. The above figure indicates an age distribution of new entrants into tertiary-type A programmes (roughly equivalent to universities) across selected OECD countries.

  Japan is the least heterogeneous country in terms of age: 80% of new entrants are below 19. This fact must be related to the practices of simultaneous recruting of new graduates and long-term employemt. Most people in Japan never go back to education once they enter the labor market. Sweden is an interesting contrast, where the 80th age percentile is 29.4. The country is known for its lifelong learning policies and universal access to higher education. Korea is similar to Japan with respect to the 20th and 50th percentiles, but shows a greater heterogeneity in the 80th percentile. The difference may partly come from the existence of military draft in Korea.