メモ

Ritzer and Stepnisky. 2013. Sociological Theory 9th Edition. Chapter 3. "Emile Durkheim". pp.76-84.

Ritzer, George and Jeff Stepnisky. 2013. Sociological Theory 9th Edition. McGraw-Hill. 勉強会用に作った資料ですが、こちらにもアップロードしてゆきます。 導入(Introduction) ・デュルケームの研究には、主に2つのテーマがある。第一に、個人に対…

ハワード・S・ベッカー(小川芳範訳)『ベッカー先生の論文教室』第6章「リスク」

同僚を信頼するとはなんとむずかしいことなのでしょう。下手すれば嘲笑の的になるかもしれない。ええそうでしょう。でも問題はそれだけにとどまりません。これまで手がけたどんなちっぽけな仕事さえも、わたしがどんな社会学者(そして、どんな人物)である…

ハワード・S・ベッカー(小川芳範訳)『ベッカー先生の論文教室』第1章「大学院生のための基礎英語」

因果言明を使うことができない、あるいは、使いたがらない、というのが社会学者の文章をまずいものにする二つめの理由だ。デイヴィッド・ヒュームの『人間知性研究』以降、事象間の因果的結びつきを立証したと主張するのは神経を要する。今日、因果について…

エミール・デュルケーム(古野清人訳)『宗教生活の原初形態(上)』「序論 探求の対象」

われわれの判断の根本にはいくつかの基本的概念があって、あらゆる知的生活を支配している。それはアリストテレス以来悟性の範疇と呼んでいるもの、すなわち時間・空間・類・数・原因・実態・人格性などである。それらは事物のもっとも普遍的な特性に相応す…

センサリングの問題は生存分析を用いることの最も重要な理由ではない

Mario Cleves et al. (2010) An Introduction to Survival Analysis Using Stata, Third Editionのp.2より。 Perhaps, if you were already familiar with survival analysis, when asked, "why not linear regression?" you offered the excuse of right-ce…

宮川雅巳『統計的因果推論――回帰分析の新しい枠組み』6章

【定理6.4】バックドア基準を満たす共変量の選択基準 因果ダイアグラムにおいて,への矢線をもち,かつ途中に合流点のないとの道の途中にとがあり,それぞれについてバックドア基準を満たすとする.このときがとを有向分離するならば,からへの総合効果の最…

宮川雅巳『統計的因果推論――回帰分析の新しい枠組み』4-6章

Pearl本よりも,明らかにこちらを先に読むべきでした.すごくわかりやすく書かれています(しかし扱っている内容は高度なので難しい).バックドア基準はそれが正しいという仮定をもちろん置くのですが,「強い意味での無視可能性」のチェック条件を一般的に…

D.A.ハーヴィル(伊理正夫訳)『統計のための行列代数 上』第11章 練習問題

2. もしが(に関する)線形系の解でがを満たすスカラーならば,行列はの解であることを示せ. 条件より,すべてのに対して,が成り立つ. の場合,.の値にかかわらず成り立つので,の時も上式は成り立つ.よって,はの解となっている. の場合,.より,で…

D.A.ハーヴィル(伊理正夫訳)『統計のための行列代数 上』第10章 練習問題

3. 任意の対象冪等行列に対して,行列が直交行列であることを示せ. となることを示せばよい.また,対称行列の性質であるおよび,冪等行列の性質であるを用いる. であり,成り立つ. はてなブログのTeX記法だときれいに表示されますね.

D.A.ハーヴィル(伊理正夫訳)『統計のための行列代数 上』第9章 練習問題

3. をでない行列,を最大列階数の行列,をを満たす最大行階数の行列,をの左逆行列,をの右逆行列とする.(a) 行列が行列の一般逆行列であり,行列が行列の一般逆行列であることを示せ. 題意より,,である. また, である.よって成り立つ.

Judea Pearl(黒木学訳)『統計的因果推論―モデル・推論・推測』第3章「因果ダイアグラムと因果効果の識別可能条件」

3.7.3 「強い意味での無視可能性」の解明 潜在反応アプローチのパラダイムを扱っている研究者は,「バイアスが0である」や「交絡がない」といった条件を表現するために,「強い意味での無視可能性」(Rosenbaum and Rubin 1983)とよばれる独立性を好んで使っ…

D.A.ハーヴィル(伊理正夫訳)『統計のための行列代数 上』第8章 練習問題

1. を行列とする.(a)もしが右逆行列をもつならばであり,(b)もしが左逆行列をもつならばであることを示せ. 補助定理8.1.1より,行列は,rank()=のときかつそのときに限って右逆行列をもつ.このとき,もし n">であると仮定すると,補助定理4.4.3より,任意…

D.A.ハーヴィル(伊理正夫訳)『統計のための行列代数 上』第5章 練習問題

1. 任意の×行列と,×行列と,×行列に対して, であることを示せ. 証明を自分で書かないと上達しないことはわかっているのですが,今までさぼってきました.少しずつ練習しましょう.ただし解答はついていないので,とんでもないことを書く可能性があります…

D.A.ハーヴィル(伊理正夫訳)『統計のための行列代数 上』はじめに

統計のための行列代数 上作者: D. A.ハーヴィル出版社/メーカー: 丸善出版発売日: 2012/04/05メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3人 クリック: 2回この商品を含むブログを見る 本書は行列代数についての伝統的な本と異なる多くの特徴をもっている.それ…

線形と線型

統計関係の資料を作っていて、「線形」と「線型」、そういえばどちらが正しいのかが気になって、ちゃんと調べてみようと思い立ちました。駒場の数学IIで指定された教科書が、齋藤正彦『線型代数入門』(自分には「入門」とはとても思えない内容でしたが)だ…

社会学者の労働研究に対するブレイヴァマンの批判

私がここで言いたいことは、だれかが二次資料を用いるとまちがいをおかすかもしれないとか、話の筋道がとおらなくなるかもしれないとか、あるいはズクをみたことがないのではないかとか、そういうことではない。問題点は、社会学者たちが、ほとんど例外なし…

Appropriation

Appropriation (economics) - Wikipedia Libertarian and other property-rights-oriented ideologies define appropriation as requiring the “mixing” of the would-be owner’s labor with the land claimed. A prime example of such mixing is farming, …

野村正實「1980年代における日本の労働研究」

総合図書館の地下書庫はなぜあんなに落ち着くのだろうか。 野村正實,1992,「1980年代における日本の労働研究――小池和男氏の諸説の批判的研究」『日本労働研究雑誌』396,3-21. 「この事例は、生産性格差を論じるためには、設計技術、生産技術、専門工の技…

When Zombies Win

NYTimesのKrugmanの記事とはこれか。http://www.nytimes.com/2010/12/20/opinion/20krugman.html When historians look back at 2008-10, what will puzzle them most, I believe, is the strange triumph of failed ideas. Free-market fundamentalists hav…

JILPT報告書「アメリカの新しい労働組織とそのネットワーク」

http://www.jil.go.jp/institute/reports/2012/0144.htmOstermanの訳書もAmazonでポチりました。 ニューディール型労使関係システムとは、およそつぎのような社会システムと考えておこう。中核にあるのは、労働組合の強固な組織が存在すること、労働組合と使…

ジョン・R・サール『行為と合理性』

なかなか読み進まない。 面白いが、これを専門でやろうとはとても思えない。やはり自分には哲学は向いていない。 「合理性の理論に期待すべきことについて、知的な人びとが二つの誤りを犯し続けていることに私は気づいた。私はここで最初にそれらの誤解を払…

世界史:欧米近代社会の確立

「世界の歴史」編集委員会編『もういちど読む山川世界史』、第6章「欧米近代社会の確立」([145-79])。 センター地理受験のため、世界史の知識は乏しい。特に近代の知識のなさは、社会科学の古典を読む時につらく感じる。 ちなみに高校では東京書籍の世界史教…

ロールズの『正義論』についてのメモ

研究会で読んだGünther Schmidの論文で、ロールズの正義論に関する部分が、自分の中でやや曖昧だったので、メモ。 第一原理各人は、平等な基本的諸自由の最も広範な全システムに対する対等な権利を保持すべきである。ただし最も広範な全システムといっても〔…

A proof of the law of iterated expectations for continuous variables

Angrist and Pischke(2009) Mostly Harmless Econometricsの[31-2]。 A proof of the law of iterated expectations for continuously distributed with joint density , where is the conditional distribution of given and and are the marginal densitie…

Participation in formal and/or non-formal education across OECD countries

昨日の研究会の論文でparticipation rates in formal and non-formal continuing education and trainingという統計が少し気になっていた。Education at a Glance2011で言うと、下記のindicatorを使っているもよう。 http://www.oecd.org/dataoecd/61/30/486…

Fitting Multilevel Models When Predictors and Group Effects Correlate

コロンビア大学のAndrew Gelman教授のブログを、少し前からしばしば読んでいる。今日読んだのは下記の記事。 http://andrewgelman.com/2012/04/fixed-effects-and-identification/ この記事で紹介されている論文を読んでみたが面白かった。 http://www.stat.…

Raudenbush and Bryk, Hierarchical Linear Modelsの3章[3.66]式 は、がフルランクで逆行列を持つときには、[3.56]式になるという。なんとなくはわかったが、ちょっと行列の復習をしないと。 mathTeXの表示はわりときれいだな。はてなのTeX記法 と比べると圧…

11/16までに古本を出す。 5月は雨だったので結構売れ残ったが、今回はどうだろうか。

FEでtime-stationaryな変数とのinteractionを入れると、between R^2の値が極端に低くなる。REだとこうした現象は起きなかった。

日本の高等教育システムの、欧米諸国のそれとの決定的な構造上の違いは、巨大な私学セクターの存在にある。周知のようにヨーロッパ諸国には事実上、私学セクターはなく、アメリカでも在学者全体の30%弱をしめるにすぎない。在学者の80%近くを私学セクターが…