Jamais Jamais『A型自分の説明書』
- 作者: Jamais Jamais
- 出版社/メーカー: 文芸社
- 発売日: 2008/04/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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自分では絶対に買わない本、だが。
この前、髪を切りに行った時に店員のお姉さんに「どう」と勧められたので「じゃあ」と読んでみた。
A型の人はどういったことを考えやすいか、どういった行動を取りやすいかということが箇条書きで100ページ強にわたって書かれている。
たぶん血液型占いの本の多くがそうなのではないかと思うのだけれど、文脈が取り払われて誰にでも当てはまるように書かれているな、と思った。
「苦労性」だとか、「石橋を叩きすぎて割る」とか、そうである時もそうでない時もあるだろうに。
かといって全く面白くない本かと言われてるとそうでもない。
後半に「その他シミュレーション―その時A型なら」という部分があるのだが、
神「あなたが落としたのはこの金の斧ですか」
A型の人「いいえ、私が落としたのはただの鉄の斧です(だからご褒美に金の斧をください)」
子ども「王様は裸だよ!」
近くにいたA型の大人「きみきみ、何を言っているんだ。王様はちゃんと服をお召しだから、今言ったことを撤回しなさい。いいかい、世の中とはそういうものなんだよ。」
というような話があってちょっと面白かった。売れているのが分からなくもない。
血液型と個人のパーソナリティの関連は心理学の研究によって反証されているけれど、だからといって「似非科学だ、けしからん!」と頭ごなしに否定するのもどうかと思う。血液型占いが、日本に根付いてきた文化であるという側面は確かにあるのであって、馬鹿馬鹿しくてもそれなりに楽しめればいいんじゃないだろうか。
ところで自分が小学生の頃は朝学校に行くと、フジのめざましテレビでやっている星座占いの結果で盛り上がっている人がいつも何人かいたものだったが、最近の小学生にもそういうことはあるのだろうか、とふと思った。