2009年8月31日

■卒業生の方からお誘いを受けて、立教大学でHLM(Hierarhical Linear Model)の集中講義を受けに行く。

■以前も一度だけ行ったことがあるが、立教大学はキャンパスの雰囲気がとてもよいと思った。食堂の内装が礼拝堂のようでびっくり。こうした雰囲気のところで学びたいからという理由で、都内の私立大学ではかなり女子学生の割合が高いらしい。

■初日は教育社会学の理論とOLSの仮定の問題点について。

■米国で研究員をやっていらっしゃる先生で、日本でも近年家庭背景と教育達成の結び付きが問題にされてきているけれど、米国ではずっとそれが深刻、ということを繰り返し言っていた。でも、石田浩先生は"Social Mobility in Contemporary Japan"で、日本における家庭背景と教育達成の関連は英米と同程度に強いということを緻密に実証しているけれど、それは踏まえているのかと思った。

■それから、OLSの仮定の一つとして、「従属変数が正規分布していること」と言っていたが、これって必要なの? 計量経済学のテキスト読んでもどこにも載っていない。と思って質問したところ、「この仮定自体は必須ではないが、従属変数が誤差項に与える影響があるから、誤差項の正規分布の仮定に関係してくる」というような回答を得る。いまいちしっくり来なかった。

惣領冬実チェーザレ』(1)読了。

広田照幸『陸軍将校の教育社会史』を第一部「進路としての軍人」まで。S.ボウルズ,H.ギンティス『アメリカ資本主義と学校教育』を少しだけ。