藤田英典『新時代の教育をどう構想するか―教育改革国民会議の残した課題』

藤田先生の教育改革国民会議における孤軍奮闘の記録。

議論の過程や最終報告が、実証を欠いた印象論に終始していることを批判しているが、藤田先生もけっこう規範的な主張をしていると思う。学校選択制などの市場原理に、共生や市民性、地域社会の重視を対置するだけでは駄目、というか議論が噛み合わない。

まあ、他の教育社会学者が参加していても、議論の方向性は大きく変わらなかったと思うけれど。