福岡伸一『生物と無生物のあいだ』

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

話題になってからだいぶ経ってしまい、今さら感があるが、やっと読めた。

著者が生物と無生物を隔てる基準として提唱する「動的平衡」の概念が、生物学研究者の間でどのように評価されているのかは知らない。けれど、本書の帯にあるように「科学ミステリー」としては成功しているんじゃないだろうか。文章がものすごくうまい。過剰とも思えるほどに様々な比喩が用いられており、生物のこと以外にも勉強させられた。