2010年1月28日


日経新聞の朝刊に「やさしい経済学」というコーナーがあって、社会科学のコラムが毎シリーズ10回にわたって掲載される。今回の担当は、関西大学竹内洋先生で、「日本型大衆社会の誕生」という題。

今日は第8回目の連載で、ハーバーマスの公共圏の議論を下敷きに、事業仕分けにおける仕分け人と官僚のやりとりを、全共闘における学生と大学教授の団交に重ね合わせていた。どちらも中世の「顕示的公共性」(君主や貴族、聖職者がその地位と権力の偉大さを、パフォーマンスを持って誇示する公共性)の再現であるという。

正直、昨日までの回はあまり面白くなかったのだが、今日の話は非常に新鮮な衝撃を受けた。こうした視野の広さが歴史社会学の面白みだなあ。