トーマス・クーン『科学革命の構造』

科学革命の構造

科学革命の構造

学部1年の時に野矢茂樹の「科学哲学」の講義を受けたときから、読もう読もうと思い続けつつ、put on the back-burnerし続けたが、ついに読めた。

個人的には得るものの多い本だった。社会科学の進歩とは何かと考えた時に、自然科学との対比で考えると、それぞれの特徴がクリアになってくるので面白い。

パラダイムの概念そのもの、あるいは科学の非直線的な進歩という特徴を指摘した点よりも、科学者共同体の実践という切り口を発見したことが卓抜だと感じる。