Duggan and Levitt(2002)


Duggan, Mark and Steven D. Levitt, 2002, "Winning isn't Everything: Corruption in Sumo Wrestling," American Economic Review, 92(5): 1594-605.


1989年初場所から2000年初場所までの大相撲の取組結果から、八百長に関して分析した論文。

主な知見は、(1)一場所において8勝となっている割合が7勝の割合よりも有意に高く、二項分布から大きく外れている、(2)12日目以降、勝ち越しできるか瀬戸際の力士が勝つ確率が高くなっている、(3)勝ち越しの瀬戸際にある力士が勝った時、その取り組み相手には次の場所で負ける確率が期待されるものよりも高くなっている、すなわち一種の「互酬性」が働いている、(4)メディアが八百長疑惑を報道した時期にはこのような関係は見られない。


こうしたことが起きることについて、7勝よりも8勝で勝ち越すことに大きなインセンティヴを与える、報酬の非線形性に原因を見ている。
この箇所は、力士報奨金の問題点について正しい指摘をしていると感じた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%9B%E5%A3%AB%E8%A4%92%E8%B3%9E%E9%87%91





話は変わるが目下のニュースに関して。八百長自体は違法行為でないにもかかわらず、警察がメールの内容を文科省に伝えたのはどう考えればよいのか。
刑事訴訟法第47条「訴訟に関する書類は、公判の開廷前には、これを公にしてはならない。但し、公益上の必要その他の事由があって、相当と認められる場合は、この限りでない。」とは抵触しないのか。


それを知りたいのだが、マスコミが突っ込んで報道してくれないのは、マスコミも警察のリークから情報を得ているからだろう。
昨年10月にNHK記者が野球賭博に関する捜査情報を、捜査対象の親方に伝えていたというニュースがあったが、そもそもNHK記者はどうやってその情報を得たのか、という疑問が浮かぶわけで。