Stephen L. Morgan and Christopher Winship, "Counterfactuals and Causal Inference: Methods and Principles for Social Research"

Counterfactuals and Causal Inference: Methods and Principles for Social Research (Analytical Methods for Social Research)

Counterfactuals and Causal Inference: Methods and Principles for Social Research (Analytical Methods for Social Research)

このトピックにおける色々な分野からの発展を広くカバーしていて、Referenceに挙げられている重要文献を読むだけでも相当に時間がかかりそうだ。


2,3章あたりの理解がやはり重要だと感じた。strongly ignorable treatment assignment,SUTVAなどの仮定。
また、どういった場合に他の変数をブロックするのが有効で、どういった場合にかえって逆効果になるか。本書ではそれがグラフィカルに、非常にうまく説明されていたと思う。


IVの特に最近の話はよくわからず。
パネルデータ分析については、コンヴェンショナルなモデルがtreatment effectについて少なからず素朴な仮定を置いていることなどを理解した。



8章のcounterfactualへの批判から関連して、GoldthorpeのOn Sociologyを読み始めた。前にも少し読んだが、英語が難しくて投げ出していた本だ。

Goldthorpeの英語、やはり難しい。使っている単語も洗練されているというか古臭いと感じるところがあるし、構文についても難しい文法問題を延々と読まされている気分になる。でも社会学にとって非常に重要な問題を論じているのは分かるのでがんばる。Morgan and Winshipでは踏み込まれていない、社会学における理論的なベースが欠いている状況をどうするか、そもそも社会科学にとって因果推論は可能か、などの話。