市川昭午『未来形の大学』
- 作者: 市川昭午
- 出版社/メーカー: 玉川大学出版部
- 発売日: 2001/04/20
- メディア: 単行本
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キーワードとしては、大衆化と少子化か。
後発産業国として、家計と私立大学に依存して大学教育の急速な拡大を行い、その後も計画的な大学政策を行ってこなかったこの国のツケについて、改めて考えさせられた。
第4章「大学院教育」、第5章「管理運営」が特に勉強になった。
大学院教育を資源配分の観点から論じるのはあまり目にしたことがなかった。大学院の拡充や重点化政策によって学部教育の空洞化が進行し、さらに大学院の拡充が必要になるという悪循環の指摘はなるほどと思った。
また、大学の管理運営の民主化要求は、逆に大学の官僚制化を招くこと、実際に60年代の民主化要求と、80年代の市場経済化要求の際には、そうした事態を引き起こしというのは、興味深い。
携帯からの投稿なので、適当な感想。