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Vermunt et al. (1999) "Discrete-Time Discrete-State Latent Markov Models with Time-Constant and Time-Varying Covariates"

Vermunt, Jeroen K., Rolf Langeheine, and Ulf Bockenholt. 1999. "Discrete-Time Discrete-State Latent Markov Models with Time-Constant and Time-Varying Covariates." Journal of Educational and Behavioral Statistics 24: 179-207.

 Goodman(1973)の因果的対数線形モデルの拡張として、潜在マルコフモデルに時間可変・不変の共変量を投入する方法について論じられています。

 あまり目的を持たずに読んだのですが、最近ちょっと気になっていたこと(潜在マルコフモデルにおいて、節約性を高めるためにパラメータの制約をどのようにかけるか)に関して触れられていたので、得した気分になりました。

 

  • Goodman(1973)の因果的対数線形モデルは、一連のカテゴリカル変数に対して、事前の情報から因果的な順序を仮定しており、ロジットモデルによる逐次的なシステムから成り立つ。そこでは、ある式における従属変数は、後続する式における独立変数として用いられる。ただし、このモデルでは観察変数のみが許容され、潜在変数を用いることができない。
  • マルコフモデルでは、時点間の移行確率 \pi_{y_{t}|y_{t-1}} tに依存しないと仮定することで、節約性を高めることができる。これは一般的に、同質的(homogeneous)または定常的(stationary)マルコフモデルと呼ばれる。
  • 潜在マルコフモデルにおいて、各時点ごとに潜在変数の指標となる観察変数が一つしかない場合には、測定誤差と観察されない異質性を区別することが困難となる。
  • 潜在マルコフモデルを含めて、カテゴリカルなデータ分析に伴う一般的な問題として、度数の小さいセルが多い表(sparse tables)を分析する際に、Pearsonのカイ二乗統計量と、尤度比カイ二乗統計量による理論的な近似が悪くなるということがある。こうした状況においては、条件付き尤度比検定を用いることで、パラメータの有意性を検定することはできるものの、モデルの適合性を評価することができなくなる。この問題に対するありうる解決方法は、ブートストラップの手続きによってモデルの検定を行うことである。