ミシェル・フーコー『監獄の誕生−監視と処罰』

監獄の誕生―監視と処罰

監獄の誕生―監視と処罰

買ったのはもう半年近く前だった気がする。だらだらと読み進めて、やっと読み終わった。
すごい影響を与えた本だというのはなんとなく分かるけど、そこまで衝撃とか面白さは感じなかったなあ。単に理解が足りないだけか、フーコーの考えがもう既に新しくもないのか。


とりあえず、あまり分かってはいないがメモ。

・前近代→身体を罰する刑(公開処刑など)から、近代→魂を罰する刑(監獄)へと転換した。
・監獄によって、人々は自分で自分を「監視」する視線を獲得する。これをフーコーは「規律訓練型権力」と呼ぶ。
・前近代では、絶対君主のような分かりやすい主体が権力を行使していたが、規律訓練型の権力は、行使する主体が明確ではなく、「微視的」である。
・規律訓練型の権力が及ぶのは監獄だけにとどまらない。学校・病院・軍隊など社会の様々な場面で見られる。それゆえに、これらのものも監獄的であるといえる。
・監獄の誕生によって、法律違反と非行の区別が曖昧になった。
・監獄は犯罪を減らすことに一貫して失敗してきた。