氷点

氷点 [DVD]

氷点 [DVD]

1966年、山本薩夫監督。三浦綾子の小説を映画化したもの。

病院を経営する辻口家である日、娘のルリ子が通り魔に遭って殺されてしまう。父親の啓造は、ルリ子から目を離し、自宅で浮気にふけっていた妻の夏江に復讐を企てる。それは何と、既に自殺した、ルリ子の殺害犯の娘を引き取るというものだった…という話。


原作は結構長いので(文庫本上下巻)、うまく97分に詰め込んだなあという気がする。

登場人物の設定が結構省かれているので、原作を読んでいない人は頭の中でうまく補完しないと何を言っているか分からないところがあるかも。例えば、啓造がキリスト教徒であることが説明されていないのに、いきなり「汝の敵を愛せ」というセリフが出てくるとか。

原罪がどうこういうよりも、よくあれだけゴタゴタした問題が起きて家族崩壊しないものだと驚かされる。昔の家族はそれだけ世間体を重視したということなのか。