『気狂いピエロ』
- 出版社/メーカー: アミューズ・ビデオ
- 発売日: 2002/09/27
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1965年の、ジャン=リュック・ゴダール監督による作品。
結婚生活に満足できていない男が、昔の愛人と出会うが、翌朝見知らぬ男の死体を見つけ、逃避行を始めることになる。
その末に、パニックを起こし愛人を殺すことになり、最終的には誤ってダイナマイトに火をつけて死んでしまう。
というのは、がんばってストーリーを読み込もうと思えば、の話。
至る所に出てくる文学作品の引用や、常識から外れた行動で、普通のストーリーをなしていない。
そのめちゃくちゃなところがこの作品の醍醐味なのだろうけれど、ちゃんと理解するのはかなり難解だと思う。
でも、セリフがとにかくかっこいい。
そういえば、村上春樹の『神の子どもたちはみな踊る』の初めに本作の以下の一節が引かれているのを思い出した。
<ラジオのニュース> 米軍も多大の戦死者を出しましたが、ヴェトコン側も115人戦死しました。
女 「無名って恐ろしいわね」
男 「なんだって?」
女 「ゲリラが115名戦死というだけでは何もわからないわ。一人ひとりのことは何もわからない。妻や子供がいたのか? 芝居より映画の方が好きだったか? まるでわからない。ただ115人戦死というだけ」