『チェ 39歳 別れの手紙』

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新宿ピカデリーにて。本当は『おくりびと』が観たかったのだが、上演30分前の時点で満席になってしまっていたので、代わりにこちらを。

『オーシャンズ』シリーズで有名な、スティーブン・ソダーバーグ監督による作品。少し前から上映されている『チェ 28歳の革命』(こちらは卒論を書いた少し後に、渋東シネタワーで観た)の続編で、革命家チェ・ゲバラの半生を描いた作品。『39歳〜』の方は、ゲバラフィデル・カストロに宛てた「別れの手紙」が読まれるシーンから始まる。

主演のベニチオ・デル・トロは、この作品で2008年度のカンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞したのだが、それが納得できるほど、何ともかっこいい。
何でも役作りのために、7年間かけて関係者に話を聞いたり、資料を読んだり、25kg減量したりしたということである。

本作は、BGMやエンターテイメント性はほとんどなく、ドキュメンタリー映画のような印象を受ける。なので、ずっと見ているのは疲れたが、各所に見られるゲバラの行動に魅かれた。負傷した仲間も決して見捨ててゆかないことや、行く先々の村で絶対に略奪をしないことなど。未だに世界的に人気が高いというのも頷ける。

それから、カメラワークがよい。敵から撤退するシーンでは、こちらも同じ体験をしているかのような臨場感があるし、ラストシーンでゲバラの視線に合わせているところが素晴らしかった。