原純輔編『日本の階層システム1 近代化と社会階層』
- 作者: 原純輔
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2000/06
- メディア: 単行本
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社会階層論=「格差」の強調と考える人が社会学の中にもいるわけだが、少しでも読めばそんなに単純でないことはすぐに分かる。
原論文→循環移動率はトレンドとして安定していること、基礎的平等化が達成された上で、なお上級財へのアクセスに階層間格差が生じており、戦前のような極端な不平等社会では決してないこと。
石田論文→粗移動率で見ると、自営部門の大きさとその世代間継承度合いの大きさ、およびブルーカラーの継承度合いの小ささが日本に特徴的なこと、相対的移動率で見ると日本は欧米のパターンと比べて特異な位置にいるわけではないこと(すなわちFJH命題が当てはまること)。
あたりを基本的な知見として踏まえる必要あり。