フランシス・ベーコン『ニュー・アトランティス』

ニュー・アトランティス (岩波文庫)

ニュー・アトランティス (岩波文庫)

以前、途中までしか読んでいなかったと思ったら、おそらく最後まで読んでいた。

未完で終わっていることもあり、「サロモンの家」の構想も箇条書きで中途半端な感が否めないが、学士院の設立など、当時の影響は大きかったらしい。

「ベンサレムの国」の詳しい設計もわずかにしか伺い知れないが、モアの『ユートピア』とは結構違うという印象。モアの描いた国は、金が卑しいものとされていたが、ベンサレムの国ではそういった価値の転倒は見られない。また、キリスト教が深く信仰されているというのが特徴的。