内閣府「若者の意識に関する調査」

http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/hikikomori/pdf_index.html


新聞で紹介されていて、ちょっと興味を持ったのでチェックしてみた。

ひきこもりを、

「ふだんどのくらい外出しますか。」について、
・趣味の用事のときだけ外出する
・近所のコンビニなどには出かける
・自室からは出るが、家からは出ない
・自室からほとんど出ない
に当てはまり、かつ
「現在の状態となってどのくらい経ちますか。」について、6ヶ月以上と回答した者であって、
「現在の状態になったきっかけは何ですか。」で、
「病気(病名: )」を選択し、病名に統合失調症又は身体的な病気を記入した者、
「妊娠した」を選択した者、
「その他( )」を選択し、( )に自宅で仕事をしている旨や出産・育児をしている旨を記入した者または「ふだんご自宅にいるときによくしていることすべてに○をつけてください。」で、「家事・育児をする」と回答した者を除いたものとして定義している。


興味深かったのは、現在の状態(ひきこもり)になったきっかけが、
・職場になじめなかった 23.7%
・病気 23.7%
・就職活動がうまくいかなかった 20.3%
不登校(小学校・中学校・高校) 11.9%
・人間関係がうまくいかなかった 11.9%
・大学になじめなかった 6.8%
・受験に失敗した(高校・大学) 1.7%

と、複数回答だが、不登校よりも就職活動がうまくいかなかったことがきっかけである回答者が多いということ。不登校→ひきこもりが大半というイメージを持っていたので、意外だった。


しかし、標本5,000人、有効回収数3,287人で、59人の引きこもり該当者から、「15〜39歳のひきこもりは69.6万人」と推計しているのはちょっと気がかり。
母集団における該当比率が低いので、サンプリング誤差は小さい(母集団における比率が標本における比率と同じだと仮定すると、0.3〜0.4%くらい)と思われるが、無回答バイアスが結構ありそう。
訪問留置・訪問回収で実施されているので、引きこもりの人は回答拒否が多くなるのではなかろうか。