九井諒子『ダンジョン飯』(1)~(6)

 

ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)

ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)

 

 

 前々からタイトルは知っていて、気になっていた漫画でした。最新刊まで一気に購入して読みました。

 フィクション(ファンタジー)+グルメという異色の組み合わせの漫画ですが、自分が読んだことがあるグルメ漫画を振り返ると、ぱっと思いつくのは『孤独のグルメ』、『一日外出録ハンチョウ』あたりで、一癖あるものばかり読んでいるのかもしれません。あと最初の方だけ読んだことがあるものとして、『きのう何食べた?』がありますが、料理に関しては正統派であるものの、家族形態という意味ではちょっと変わっていますね。

 ファンタジー漫画の中で食について扱うというのは、どれだけ前例があるのかは詳しくは知りませんが、ゲームだと『不思議のダンジョン』シリーズがあり、空腹に対処するためにダンジョン内で食べ物を調達し、かつ持ち物の上限やお金とバランスを取ることを考えなければいけないという点では共通していると思いました。テーマ設定の新奇性にとどまらず、主人公をモンスターの生態や味に対して異様に執着を持つ自分に設定にすることで、レシピに深い考察が行われるようにしているのが作品をより面白くしているポイントでしょう。