Edelman et al.(2020)「計算社会科学と社会学」

 

Edelman, Achim et al. 2020. "Computational Social Science and Sociology." Annual Review of Sociology 46: 61-81.

  

  • 計算社会科学とはもともと、エージェント・ベースト・モデル、あるいは仮想的な集団において人間行動をシミュレーションするためにコンピュータを使用するものを指していた
  • この論文での定義:計算社会科学とは、ソーシャル・メディア、インターネット、あるいは行政記録などのデジタル化されたアーカイブから得られた大規模なデータセットに対してコンピュータ技術を適用し、人間行動の理論を発展させる学際的な分野である
  • 計算社会科学が急速に浸透してきている社会学の分野:(a)社会ネットワークと集団形成、(b)集合行動と政治社会学、(c)知識社会学、(d)文化社会学社会心理学、感情の社会学、(e)文化の生産、(f)経済社会学と組織研究、(g)人口学・人口研究
  • 今後近い将来、計算社会科学の中でがもっとも有力な研究は、文化的な変化のような理論のマクロなレベルと、意思決定のミクロなレベルをつなげるタイプのものであろう
  • 社会学者は、現実の社会的構成や自己成就的予言といった社会学理論の中心教義によって、新たな社会空間の研究をいかに発展させることができるのか、積極的に議論に加わるべきである
  • 計算社会科学に広く統合されていない社会学の下位領域は多くあり、これらには人種とエスニシティ、犯罪、教育、不平等・社会階層、地域、性・ジェンダー、法、医療、歴史、宗教などが含まれる

 

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