山手(1年ぶり???回目)

 

 今日は先輩と御茶ノ水駅で会う用事の前に時間があったので、久しぶりに山手の本郷店へ。

 

  • センター試験前ということで、駅の広告が受験生応援仕様になっていました
  • 入り口周りがすっきりして、店内が前よりも若干きれいな感じに?
  • メニューのラインナップが変わっており、「鰹醤油ラーメン」が「甘辛醤油ラーメン」になるなど
  • トッピングの種類も減ったような
  • おしぼりのセルフサービスがなくなっていました(タオルウォーマー自体が撤去された?)
  • 味は以前と違和感なく満足でした

Mustillo et al. (2018) "Editors’ Comment: A Few Guidelines for Quantitative Submissions"

 

Mustillo, Sarah A., Omar A. Lizardo, and Rory M. McVeigh. 2018. "Editors’ Comment: A Few Guidelines for Quantitative Submissions." American Sociological Review 83(6): 1281-3.

 

  • 著者たちの3年間のASR編集委員としての経験から、計量分析による論文を投稿する際のガイドラインを示したもの

 

  • (1)p値および、片側・両側検定
    • 再現可能性という観点から、p値の閾値は0.05以下であるべきという議論や、p値・帰無仮説の検定自体を撤廃すべきという議論がある。
    • これらの議論に対しての立ち位置は示さないものの、10%水準のp値と片側検定は、正当化可能なごく一部の状況を除いて使用すべきではない。多くの論文が10%水準のp値を、仮説の「方向性」や、「示唆的な」知見として示しているものの、どちらもASRというトップジャーナルには不適切である。

 

  • (2)媒介効果の検定
    • 媒介効果の推定を行っている論文は多くあり、それらは最初のモデルにおいて中心変数+統制変数を投入し、二番目のモデルにおいて媒介変数を投入している。
    • そしてもし二番目のモデルにおいて中心変数の係数が縮小するか、非有意となれば主効果が媒介されているとみなされる。
    • この方法には問題があり、係数の大きさの差の検定が行われていないことがとりわけ挙げられる。Gelman and Stern(2006)が述べるように、有意な変数と非有意な変数の係数の差は有意であるとは限らないのである。
    • Sobel(1986)に基づいた検定を行っている投稿もあり、これは適切な方向である。Sobelの検定を改良した方法が、様々な分野、様々な統計パッケージにおいて開発されている。ロジット・プロビットのような非線形モデルにおいては、モデル間の係数の大きさの差を見ただけでは媒介効果の存在を判断できないため、適切な手法を用いるべきである。

 

  • (3)カテゴリカル変数を従属変数としたモデルにおける交互作用
    • カテゴリカル変数を従属変数とした非線形モデルにおいて、交互作用を検定する際に、z値(と関連するp値)に問題があることが指摘されている。Allison(1999)やWilliams(2009)はグループ間の残差分散の問題を扱っており、他にMood(2010)やBreen and Karlson(2013)も繰り返し指摘している。
    • この問題はすでに解決済みである。つまり、非線形モデルにおける統計的な交互作用の存在を指摘する上で、交互作用項の係数を用いてはならない。

 

  • (4)"multivariate"と"multivariable"
    • 様々な分野でこの2つの単語は互換的に用いられているものの、両者は同じものを指すとは限らない。
    • "simple regression"は1つの独立変数と1つの従属変数を持つモデルである。"multiple regression"は複数の独立変数と1つの従属変数を持つモデルである。"multiple regression"の別の呼び方が"multivariable regression"である。
    • "multivatiate"とは、複数の従属変数を持つモデルを表す際に用いられる。たとえば、因子分析、構造方程式モデル、潜在成長曲線モデルなどである。これらの言葉が実際の論文で混同されていることから、区別は重要ではないという指摘もある。しかし、"multivariate statistics"が統計学の中で確立された分野であることを踏まえれば、正しい区別を行うことは重要である。

 

  • (5)測定
    • より多くの著者が測定の問題を真剣に捉えることが必要である。独立変数・従属変数がともに投稿者によってアドホックにつくられたものであることがよくある。単純で直接的な概念である場合はともかく、複雑な概念の場合には妥当な測定尺度を用いるべきである。
    • これより深刻ではないものの、確立された妥当性とは異なるやり方で尺度を用いている投稿論文もある。もし妥当な尺度が、1~4にコードされた12項目を足し合わせたものであれば、それ以外の方法を用いる正当性がない限りは、同様の手続きに従うべきである。少数の項目のみを取り出したり、コーディングのやり方を変えたり、足し合わせ方を変えたりする投稿がしばしばみられる。

 

  • (6)方法のセクション
    • 方法のセクションをよりよく構成し、手続きをより詳細に記述するべきである。データの収集の手続き、サンプルサイズ、欠損値、サンプルに誰を含め誰を除外するか、どのような種類のモデルがなぜ推定されるのか、調査の回答率、セレクションの効果、変数の測定方法などの詳細について、多くの投稿論文は十分ではない。時々、これらの情報がすべて含まれていても、方法のセクションに丁寧にまとまっているのではなく、方法と分析結果のセクションでばらばらに配置されていたり、補遺の中の曖昧なセクションに追いやられていたりすることがある。読者がもっともついていきやすい論文とは、方法のセクションが前工程の段階をしっかり記述しており、またデータ、変数、モデルを一元化して構成されたものである。

Breen and Chung (2015) "Income Inequality and Education"

 

Breen, Ricahrd and Inkwan Chung. 2015. "Income Inequality and Education." Sociological Science 2: 454-77. 

 

メモ
  • 社会学者の不平等への関心は伝統的に世代間の職業移動にあり、経済学者ほど収入の不平等に関心を払ってこなかった
  • 個人の収入にはvolatility, mobilityがあることを考慮する必要性→パネルデータを使用
  • データ:NLSY79
  • earningではなくincomeを使用
  • 25歳以上の人々の世帯収入に注目→早く学校を離れた人々による選択バイアスを避けるため
  • 収入の欠損値に対しては、隣接する両年の値が欠損していなければ、それらの平均を代入
  • 不平等を個人間・個人内に分解するため、変動係数の二乗値を2で割った値を使用
  • 単年の収入値のみを使用した場合の分散は恒常所得(permanent income)の分散を過大に推定する→パネルデータで個人内の不平等を計算することで、恒常所得のよりよい指標となる
  • t年の収入5分位と(t+6)年の収入5分位をクロス集計し、収入の移動表を作成→個人の収入移動率は大きいものの、最上位と最下位における非移動率の高さが目立つ
  • 6年ごとに3期で分割すると、個人内の不平等はそれぞれの期で見た場合よりも分割しない場合のほうがより大きい→観察期間が長いほど個人内の収入変動はより大きくなる
  • 観察期間全体で見た場合に、個人内の不平等が全体に占める割合は約3分の1
  • さらに学歴を考慮して3つのレベルに分解→(1)学歴グループ間の不平等、(2)学歴グループ内・個人間の不平等、(3)個人内の不平等
  • 学歴は4段階に区別、ただしより細かい6カテゴリーにしても結果はほぼ変わらない
  • 6段階の学歴×男女×人種3グループで36カテゴリーにした場合でも結果はほぼ変わらない
  • 学歴グループ間の不平等の全体への寄与は小さく、学歴グループ内・個人間の不平等の全体への寄与が大きい
  • 学歴グループ間の不平等の寄与がそれほど大きくないのは、それぞれのグループでかなりの程度の収入のoverlapがあるため
  • 学歴の分布を仮想的に変化させた場合のシミュレーションと、学歴間の収入格差を10, 25, 50%だけ縮小した場合のシミュレーション→政策的な示唆として、教育拡大によって縮小しうる収入の不平等の程度は大きくない

 

感想

  • 最近、エントロピー系の指標に関心があるので、その一環で読みました。
  • Theil indexではなく変動係数を使っているのは何か理由があるのかなと思ったのですが、この論文中では特に書かれていませんね。同じように収入の分解を行っている、Breen and Salazar(2010)では両者の検討を行っており、結果に大きな差はないと断られています。
  • 細かい違いとしては、Shorrocks(1980)によると変動係数よりもTheil indexは収入分布の下位で起きる移転(transfer)により敏感であるようです。

 

日向清人・狩野みき(2011)『100%使いこなすための 知られざる基本英単語のルール』

 

CD付 知られざる基本英単語のルール

CD付 知られざる基本英単語のルール

 

 

 購入したのは何年も前です。持って帰るのも面倒くさいので、再勉強を兼ねて例文をすべてEvernoteに打ち込みました(少しずつ進めて3ヶ月かかりました)。じっくり一文一文を検討して気づきましたが、ところどころ誤植がありますね(明らかに意味が通らない箇所があり、さすがに自分の誤解でもないと思うので)。

  使用頻度の高い基本英単語を用いて、ネイティヴらしい表現が多く紹介されているのですが、自分で実際に使えるかと問われると厳しいものが多いですね。それらについては、聞いて理解できれば現状は満足というところでしょう。

 

Morley (2015) The Academic Phrasebank: An Academic Writing Resource for Students and Researchers

 

The Academic Phrasebank: an academic writing resource for students and researchers (English Edition)

The Academic Phrasebank: an academic writing resource for students and researchers (English Edition)

 

 

  ウェブ版もあるようですが、書籍版は内容が拡充されているようです。前半は論文のセクションごと(導入、文献レビュー、方法、結果、結論)に役立つ表現が、後半は機能ごと(批判、対比、例示など)に分類された表現が紹介されています。

 思いついた表現をピンポイントで調べるというだけではなく、こういう本で絶対的な語彙数を増やすことが、自分のレベルではまだまだ必要だと感じます。

 

学振特別研究員の「採用終了5年経過後の常勤の研究職への就職」比率という指標

 

 日本学術振興会の特別研究員制度では、就職状況調査」が公開されており、その中でも「採用終了後5年経過後の『常勤の研究職』への就職比率」に重点が置かれています。具体的には平成29年4月時点で、DC採用者は79.5%、PD採用者は91.9%が終了5年後時点で「常勤の研究職」に就いており、「我が国の研究者の養成・確保の中核的な役割を果たしている」と結論付けられています。

 この指標に意味がないというわけではないのですが、もう少し情報公開してもよいのではないかと思います。そもそもこの比率がどこから計算されているかというと、終了直後に関しては「採用期間終了後の異動届」(様式11)に記入される就職先からでしょう。1年後、5年後、10年後については追跡の調査を行っているのでしょうか。ちょっと自分の記憶にはないのですが、追跡調査を行っているのであれば、回答率が気になるところです。

※追記 過去のメールを調べていたら学振からの追跡調査の依頼がありました。ウェブまたは郵送回答による追跡調査を行っているようです。)

 

 「採用期間終了後の異動届」では常勤の場合は任期の有無まで区別して記入することになっています。よって、「任期の定めのない常勤職」への就職比率も計算しようと思えばできるはずです。この点に関して、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が行っている「博士人材追跡調査」では、「任期あり/任期あり(テニュアトラック)/任期なし」を区別して調査結果を公開しており、はるかに有意義な情報となっています。さらに学振の調査では非常勤・ポスドク以外の研究職はすべて「常勤」のカテゴリーに入れているようですが、NISTEPの調査では職階別の比率が公開されているという違いも見られます。

 全体的な印象として、学振の就職状況調査結果は情報公開というよりも、制度がうまく働いているというアリバイ作りという感じが否めないところがあります。