盛山和夫,2023,「データがつなぐ社会――転換期における社会調査教育は何をめざすか」『年報社会学論集』36: 27-34.
- 社会調査士の資格制度が1995年に関西学院大学の個別カリキュラムから始まっていたということは初めて知りました。
- 「検討を求められている諸事項」として、以下の5点が挙げられています。
- (1)社会調査実習教育における二次分析の増加について
- (2)Web調査に関わる事項を適切にカリキュラムに組み込むこと
- (3)ビッグデータについて、分析スキルまでは必要なくとも学部教育で適切に教えること
- (4)世論調査型の無作為標本抽出という前提からどのようにかつどの程度離脱することを考えるか
- (5)高度化する統計的分析法をどのように社会調査教育に組み込むか
- (4)について、そもそも「なぜ無作為抽出を前提に考えてきたか」を正しく捉え直す必要があり、学術研究の目的は必ずしも母数推定だけではないという点は非常に重要かと思いました。