2021-01-01から1年間の記事一覧

チャディー・メン・タン(2014=2016)『サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法』

サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 作者:チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート 英治出版 Amazon 瞑想を多くの人にやってもらえるようにするには、科学…

Schunck (2016)「マルチレベルモデルにおけるクラスターの大きさと集計されたレベル2の変数」

Schunck, Reinhard. 2016. "Cluster Size and Aggregated Level 2 Variables in Multilevel Models: A Cautionary Note." Methods, Data, Analyses 10(1): 97-108. マルチレベルモデルにおいて、それぞれのクラスターのサンプルサイズが大きくない(レベル1…

橋爪大三郎・中田考(2021)『中国共産党帝国とウイグル』

中国共産党帝国とウイグル (集英社新書) 作者:橋爪大三郎,中田考 集英社 Amazon 習近平政権になってから、ウイグル人に対する締め付けが一段と強まった。アメリカ政府によれば、「ジェノサイド」(民族大虐殺)である。世界の非難が集まっている。けれども、…

特別展『ぼのぼの』連載35周年記念 ぼのぼのたちの杜

仙台文学館にて。台原森林公園の端っこあたりに位置していて、市の中心部からだとちょっとアクセスが悪い場所にあります。地下鉄の駅からだと台原森林公園の中を通って行く形になります。 台原森林公園に行ったのは、小学校の遠足以来ですね。ほとんど記憶が…

Redbird and Grusky(2015)「レント、レントシーキングと社会的不平等」

Redbird, Beth, and David B. Grusky. 2015. "Rent, Rent-Seeking, and Social Inequality." In Emerging Trends in the Social and Behavioral Sciences. Wiley. (Available from http://onlinelibrary. wiley. com/book/10.1002/9781118900772) 賃金プレミ…

OECD諸国の高等教育費支出の内訳

OECDのEducation at a Glanceの一環として収集されている高等教育費支出の内訳データですが、Public/Privateの区別だけではなく、さらにPrivateの中で"Household"と"Other private entities"が区別して集計されているということを知りました。2012年頃から集…

岡田憲治(2019)『なぜリベラルは敗け続けるのか』

なぜリベラルは敗け続けるのか 作者:岡田 憲治 集英社インターナショナル Amazon 「私は本書執筆で『友』を喪う覚悟を決めた」と帯にあります。これ以上の民主主義の破壊をどうにか止めたいという思いで、あえてこれまでに共に活動してきたリベラル陣営に対…

非常勤先での授業

今期は非常勤での授業が1コマ対面であるのですが、移動があるので何だかんだで2コマくらいの負担感があります。授業自体は対面の方がやりやすいのですが。 非常勤先での授業の時って、時間的に外食になったり、ふだん行かないところなので気になったものを買…

成瀬尚志編(2016)『学生を思考にいざなうレポート課題』

学生を思考にいざなうレポート課題 ひつじ書房 Amazon 以前にオンライン飲み会の最中に、先輩に教えてもらった本です。 科研費のプロジェクトの一環として刊行されたもののようで、こういうテーマでも1つの研究課題になるのは面白いですね。 授業内容から組…

Brigitte Le Roux & Henry Rouanet(2010=2021)『多重対応分析』

多重対応分析 作者:Brigitte Le Roux,Henry Rouanet オーム社 Amazon Sageの緑のシリーズから翻訳されたものになっています。 訳注がかなり詳しく、翻訳する際の工夫、関連する概念、日本語の関連書籍などが紹介されていて勉強になりました。ただし、「原文…

マイケル・サンデル(2020=2021)『実力も運のうち――能力主義は正義か?』

実力も運のうち 能力主義は正義か? 作者:マイケル サンデル 早川書房 Amazon 途中まで原書で読んで止まっていたのですが、残りを訳書で読み終わりました。 原題は、The Tyranny of Merit: What's Become of the Common Good? なので、かなり思い切った訳で…

Möhring(2021)「国家間分析におけるマルチレベルモデルの代用としての固定効果アプローチ」

Möhring, Katja. 2021. "The Fixed Effects Approach as Alternative to Multilevel Models for Cross-national Analyses." SocArXiv. February 22. doi:10.31235/osf.io/3xw7v. パネルデータ分析の場合とくらべて、国家間のクロスセクション分析においては…

Edelman et al.(2020)「計算社会科学と社会学」

Edelman, Achim et al. 2020. "Computational Social Science and Sociology." Annual Review of Sociology 46: 61-81. 計算社会科学とはもともと、エージェント・ベースト・モデル、あるいは仮想的な集団において人間行動をシミュレーションするためにコン…

DiMaggio(2015)「計算的テキスト分析を社会科学に順応させる(あるいはその逆)」

DiMaggio, Paul. 2015. "Adapting Computational Text Analysis to Social Science (and vice versa)." Big Data and Society 2(2): 1-5. 計算的テキスト分析(computational text analysis)の領域における社会学者とコンピューター科学者の違い 第1の違い…

Bürkner(2017)「brms――Stanを使用したベイジアン・マルチレベルモデルのためのRパッケージ」

Bürkner, Paul-Christian. 2017. "brms: An R Package for Bayesian Multilevel Models Using Stan." Journal of Statistical Software. 80(1): 1-27. 扱える事前分布の種類やモデリングのオプションが非常に多いのは圧倒されそうになりますが、基本的な使い…

Rでパイプ演算子を使用してクロス集計

Rでなるべくtidyverseパッケージ(とのその関連)で統一してデータ分析をすることを考えたときに、クロス集計のやり方として、下のようなspread関数を使用する方法を比較的よく見ます(行方向に比率を集計)。 library(tidyverse) data(mtcars) mtcars %>% g…

宇野重規(2020)『民主主義とは何か』

民主主義とは何か (講談社現代新書) 作者:宇野重規 発売日: 2020/10/21 メディア: Kindle版 発売後わりとすぐに買っていたのですが、半分くらい読んで止まっていました。ここ2,3日で残りを読了しました。 『保守主義とは何か』では、エドマンド・バークが参…

Halford and Savage(2017)「ビッグデータと社会学的に対話する――交響的社会科学とビッグデータ研究の未来」

Halford, Susan and Mike Savage. 2017. "Speaking Sociologically with Big Data: Symphonic Social Science and the Future for Big Data Research." Sociology 51(6): 1132-48. 「ビッグデータ」とはもともと、従来のコンピュータの保管・分析能力を超え…