NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」

NHKでやっているドキュメンタリー。量子物理学者である古澤明・東大助教授(当時)の回。ドキュメンタリー批評をするゼミを取っている関係で、TSUTAYAで借りてみた。

自分は元理系であったにもかかわらず、この人を全く知らなかったのだが、量子物理では相当に有名な人らしい。量子テレポーテーションを世界で初めて成功させた人だと言っていた。

とは言っても科学番組ではないので、物理の話は少なめ。メインはあくまで仕事のやり方や仕事観についてだ。
「科学は最高のスポーツだ」、「頭脳より根性」、「バントをするな、ホームランを狙え」など印象的な言葉をいくつも言っていた。まあ、とても成功している人がいっているからすごく聞こえるわけだけれど。

番組の途中で、本人をスタジオに呼んでインタビューする場面があったのだが、あれは必要なのだろうか。何だか、実験装置に関して初歩的なくだらない話ばかりしていて、時間の無駄だったと思う。研究室にずっと貼りついて取材していた方がきっと面白かった。

スタジオに呼んでインタビューするというのは、芸能人やスポーツ選手のように、広く知られていて、その人個人についてより深く知りたいというときに有効なんじゃないか。今回のように多くの人に知られていなくて、大学教員というイメージが湧きにくい仕事の場合は、表面的な話で終わりがちになってしまうと思う。