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心を持たないはずの人形が、もし心を持ったらどうなるか、ドキュメンタリー的に撮ってみたかったという感じのことを是枝監督が雑誌のインタビューで答えていた。
しかし、主人公の人形に周囲の人々がもっと違和感を持たないのが不思議に感じられて、ドキュメンタリーとは言いつつも、あくまでファンタジーなのだなと思った。原作の『ゴーダ哲学堂 空気人形』と同じように、ロボットが普通にいる社会を舞台にした方がよかったのでは、とも。
原作でも中心的なシーンになっている、レンタルビデオ店で男が人形に空気を入れるシーンや、周囲の人々が抱えている空虚感や欠如感の表現はよかったと思う。