玄田有史『希望のつくり方』

希望のつくり方 (岩波新書)

希望のつくり方 (岩波新書)

「著者による『希望』のポーズ」[41]に、電車内で吹き出しそうになった。岩波書店もよく許可したな。


玄田先生が中高生に向かって講演した際のエピソードは結構好きだ。
いわゆる「校長先生のお話」的な訓話ではなく、自分自身が納得でき、かつ相手にも響くような話をしようというスタイル。
自分も高校時代に人前でしゃべる機会がある時は、こういうことを割と意識的に心がけていたものだけれど、同年代ならばともかく、20歳以上も年下の人に向かってこういった話し方ができているのはすごい(実際にそれを聞いていた中高生がどう受け取っていたかは分からないが)。


後は、『人間に格はない』にも取り上げられている石川経夫先生のエピソード。
研究者にとってよい師に巡りあうことがいかに大事か、ということを玄田先生が以前話していたが、それがよく伝わってくる。