- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/09/12
- メディア: 文庫
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文庫版を手にしたが、初出は2004年の12月と2005年の7月だったのか。憲法改正の国民投票法案の話が出てきたから、もう少し後かと思っていた。
「群集心理」という「魔王」に対して、個人の生はいかにあり得るか、ということが主題なのかな。でもって、思考停止をせずに立ち向かおうとすると、ある種病的な状態に陥らざるを得ないと。ファシズムとかポピュリズムとかいった問題が表象されている気はするが、あまり過剰に意味を読み込んでもいけないのかも。
面白かったのだが、色々な伏線が未消化で、読む側としては宙吊りにされた感じ。不思議な読後感だ。