プリンスホテルに3億円賠償命令=日教組側請求、全額認容−会場使用拒否・東京地裁

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009072800605

 会場使用を拒まれ教育研究全国集会を開けなかったとして、日教組プリンスホテルと同社社長らを相手に約3億円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は28日、ホテル側に請求全額の支払いと新聞紙上に謝罪広告の掲載を命じた。
 河野清孝裁判長は、ホテルの会場使用を命じた裁判所の仮処分命令にプリンスホテル側が従わず、使用拒否を続けたのは、司法制度を無視するものだと非難。違法は明白で、債務不履行に該当するのは明らかだとした。
 同社社長についても、「悪意で職務を怠った」と判断し、役員12人の賠償責任を認定した。
 また、使用拒否を正当化し、日教組側を批判したホテル側の記者会見やホームページへの記載についても、「名誉棄損に当たる」として、日教組側の訴えを認めた。
 判決によると、グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)は2007年3月、教研集会の会場使用や宿泊で日教組と契約したが、右翼の街宣活動で受験生や住民に迷惑が掛かるとして、11月、一方的に解約を通告。使用を命じる裁判所の命令にも従わず、日教組側は昨年2月、1953年以降、毎年開いてきた全体集会を初めて中止した。
 日教組の話 教育研究活動の重要性と集会の自由の保障を明確に認めた判決で、高く評価する。
 プリンスホテルの話 近隣住民や利用客らへの迷惑を防ぐため、やむなく断ったという当社の主張にまったく触れられていない。控訴の方向で検討していく。(2009/07/28-19:00)

集会の自由がどうとか、近隣住民や利用客らへの迷惑がどうとか以前に、一度受けた予約を一方的に拒否するということに、ホテル業としてのプライドはないのかという印象。