スティーブン・R・コヴィー(1989=2013)『完訳 7つの習慣――人格主義の回復』

 

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

  • 作者: スティーブン・R・コヴィー,フランクリン・コヴィー・ジャパン
  • 出版社/メーカー: キングベアー出版
  • 発売日: 2013/08/30
  • メディア: ハードカバー
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 すごく有名な本だということだけは知っていましたが、初版は1989年なのですね。もっと前に出版された本かと思っていました。当時の(おそらく現在も)自己啓発本によく見られる、小手先のテクニックで人生をよくしようとする「個性主義」(the personality ethic)に対して、普遍的な原則(principles)に基づいた「人格主義」(the character ethic)への転換が説かれています。

 個人的にもっとも印象に残った言葉があったのが、「第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される」の章でした(ちなみに偶然にも、第5の習慣こそもっとも実践が難しいと、著者があとがきにて述べていました)。

 

私たちはたいていまず自分を理解してもらおうとする。ほとんどの人は、相手の話を聴くときも、理解しようとして聴いているわけではない。次に自分が何を話そうか考えながら聞いている。話しているか、話す準備をしているかのどちらかなのである。

 

 自分の経験で言うとゼミで発表を聴いている時などに、ついつい次に何をコメントするかを考えていて、相手が何を伝えたいかに注意しておらず、内容が結局あまり頭に入っていないということがあるので、省みるところがありました。あとは、英語で会話をする時にも顕著ですね。会話が途切れるのが怖くて、次に何を話すかに意識が集中していることがよくあります。