統計関係の資料を作っていて、「線形」と「線型」、そういえばどちらが正しいのかが気になって、ちゃんと調べてみようと思い立ちました。駒場の数学IIで指定された教科書が、齋藤正彦『線型代数入門』(自分には「入門」とはとても思えない内容でしたが)だったので、何となく「線型」が正しいというイメージがあったのですが、「線形」の方が多く使われている気もして、混乱していました。
こちらの記事によると、もともとは「線型」だったのが、「線形」に移行してきたとのことで、「函数」が「関数」になってきた時代の流れと同じもののようです。しかも、1985年の『岩波数学辞典』では、すでに「線形」となっていたとのことで、そこまで最近のことではないということが知れました。
『線型代数入門』のように、昔に出版された本は、その後に版を重ねても表現を改めていない場合もあるということなのでしょう。